リン酸肥料中の三重過リン酸塩
三重過リン酸塩（TSP）は、濃リン酸とリン鉱石を粉砕して作られます。高濃度の水溶性リン酸肥料であり、多くの土壌に広く使用されています。元肥、追肥、胚芽肥料、化成肥料製造の原料として使用できます。
TSPは、有効リン含有量が普通カルシウム（SSP）の2.5～3.0倍である高濃度の水溶性速効性リン酸肥料です。元肥、追肥、種子肥料、複合肥料製造の原料として使用できます。米、小麦、トウモロコシ、ソルガム、綿、果物、野菜、その他の食用作物や経済作物に広く使用されています。赤土と黄土、褐色土、黄色のフルボ水性土、黒土、シナモン土、紫色土、アルビック土、その他の土壌品質で広く使用されています。
製造には伝統的な化学法（デン法）を採用。
リン酸塩岩の粉末（スラリー）と硫酸を反応させて固液分離し、湿式法により希リン酸を得る。濃縮後、濃リン酸が得られる。濃リン酸とリン鉱石粉末を混合（化成）し、反応原料を積み重ね、熟成させ、造粒、乾燥、ふるい分け（必要に応じて固結防止包装）を経て冷却して製品となります。
過リン酸塩は、普通過リン酸塩とも呼ばれ、リン酸塩岩を硫酸で分解して直接調製されるリン酸塩肥料です。主な有用成分はリン酸二水素カルシウム水和物Ca(H2PO4)2・H2Oと少量の遊離リン酸、および無水硫酸カルシウム（硫黄欠乏土壌に有用）です。過リン酸カルシウムは有効成分のP2O5を14%～20%（そのうち80%～95%が水溶性）含み、水溶性速効性リン酸肥料に属します。灰色または灰白色の粉末（または粒子）は、リン酸肥料として直接使用できます。化成肥料の原料としても利用できます。
無色または淡灰色の粒状（または粉末）肥料。溶解性 ほとんどは水に溶けやすいですが、一部は水に溶けず、2%クエン酸（クエン酸溶液）に溶けやすいものもあります。
